NECモバイリング40年史
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●8“コストの最適化”を提案しておつきあいを深めていく 携帯電話は個人での利用にとどまらず、企業のなかでも必要不可欠なコミュニケーションツールとして定着してきた。これにともない、各ショップ内で法人向け営業を担う要員を中心に、店頭とは異なる販売ノウハウを持つ独自のプロフィット部門として組織化した。 「法人ソリューション事業部にとって、この10年というのはまさにその立ち上げから現在に至るまでの歴史です。各ショップで法人向け販売を担当していた者が一堂に集まり、“自分の食い扶持は自分たちで稼ぐんだ”と誓いを立てるところから始まりました。」 法人・企業を対象とするセールス。最初のアプローチは通信コスト低減の提案だった。そのころ企業のなかで利用されている携帯電話は、個々人の利用頻度の違いなどを考慮せず、一律の契約内容になっていたため割高な料金を支払っていることも多かった。そこで、当時すでにプロトタイプが完成していた料金プランシミュレーションシステム(「itsmoSaver」)を活用し「こうすれば御社のご利用実態に合った料金の最適化ができますよ」という提案をしていった。 このような活動を積み重ね、企業内で携帯電話の管理を担当する方々からの信頼を厚くし、そのパイプをどんどん太くしていった。 「今では物販での利益に対してソリューションの利益が比率を増しています。月額いくらという形、いわゆるストックビジネスの利益がジワッと効いてくる構造になっています。」通信のプロとして“揺りかごから墓場まで”一手にケア 音声通話のみを目的としていた携帯電話から、PC用のデータ通信カード、スマートフォン、さらにはタブレット型端末と、取り扱う商品も高度化している。通話中心の携帯電話は事務用品と同じように総務系の部署で管轄するのが通常だったが、スマートフォンやタブレット型端末、データ通信カードでは担当がIT関連の部署に変わる。これは“OA機器”としての用途が広がり、扱う情報もパソコンと同様のセキュリティ管理を厳密にする必要が生じてきたためだ。そのため、求められる提案もコストだけではなくなってきた。 たとえば、スマートフォンやタブレットを使って外出先から自席のパソコンを操作したり、どこでもメンバーのスケジュールや資料を共有できる用途の提案。あるいは端末を紛失した際に遠隔操作で機能制限やデータ消去まで行える「MDM(モバイル・デバイス・マネジメント)」の提案。そういう形でお客さまが困っていることを見つけ出し、解決していく。そこでは商品知モバイルソリューション事業本部法人ソリューション事業部“電話屋さん”のままでは終わらない、変化をリードする意気込みが大事識だけでなく、通信のプロ集団としての企業の総合力がものをいう。 「大げさに言うと情報通信端末の“揺りかごから墓場まで”。当社はこの“ライフサイクルマネジメント”をワンストップサービスで実現できるのです。導入前のセキュリティポリシーの作成から始まり、部署や業務内容に応じて端末の初期設定を行います。こうしたことはカスタマソリューション事業部やシステムソリューション事業部と連携して取り組んでいます。実際の運用が始まれば先ほどの『itsmoSaver』や『MDM(モバイル・デバイス・マネージメント)』を通じてご支援し、使い方などで困った際のコールセンターも構築しています。そして機種交換時のデータ消去も。こうしたサイクルを、組織力でしっかりとお客さまをサポートしていくのが、我々の目指す“通信のプロ”です。」 市場は大きく変容している。競合相手もほかの携帯代理店だけでなく、IT業界まで広がる。 「単に変化を待つのではなく、自分たちで変化をリードしていくぞという意気込みこそが重要です。尻込みしていては“出入り業者の電話屋さん”で終わってしまう。私たちは“通信のプロ”である、という自負をもって若い人たちがソリューションに取り組んでいる。それを心強く感じています。そういうことができないと将来はありませんから。」■携帯電話端末のライフスタイルに合わせた提案福田 和久平船 勉

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